2018年10月13日に札幌のきたえーるで行われた、KAT-TUNの全国ツアー『CAST』の札幌公演を、妻に連れられて見に行くことになりました。
最初はまったく乗り気ではなかったし、『REAL FACE』くらいしか知らない僕が行って楽しめるのか不安でした。
もちろんセットリストは一通り聞いてから行きましたが、それほど好きだと思う曲もなく当日を迎えてしまいました。
今、ライブを見終わった直後の感想ですが、
正直言って、
よかった。
生まれてきてよかった!
と思えるくらいぶっちぎりで最高でした。
今回は、ライトな感想をまためたもう一つの記事に対し、
僕がKAT-TUNから受け取ったすべてを自分なりに解釈してまとめました。
スタンド席の最前列ではっきりと3人の表情やパフォーマンスを見て、MCやステージでの立ち回りを見て、
「KAT-TUNの3人はこんな人なんだ」
というのが見て取れた(ような気がする)ので、ぜひ文章にしてアウトプットしたい、
そしてKAT-TUNに興味のない人(特に男性)に伝えたいと思ったのでまとめました。
KAT-TUNファンの方へ
この記事は、あくまでKAT-TUNのライブ『CAST』札幌公演を一度だけ見た、それまでREAL FACEくらいしか知らなかった男がKAT-TUNのライブを見て感動してそのテンションで書いた感想文です。
「ライブ1回しか観てないくせに決めつけるな!」と怒られるかもしれませんが、僕なりにKAT-TUNの良いところを伝えたつもりです。
メンバーやファンをけなす意図の記事ではありません。
ライブで見えてきたメンバーそれぞれの特徴
まずは、2時間半のライブを通して見えてきた3人の個性や魅力、そして「こんな人なのかな〜」という僕の予想・妄想を書きたいと思います。
僕の方がかなり年下ですがあえて敬称は省略しています。
家で妻と雑談している空気感で書きたいので「中丸くん、上田くん、亀梨」といつも2人が呼んでいるまま書きたいと思います。
中丸くん
とにかく器用な人
中丸くんを一言でいうと、「とにかく器用な人」という印象を持ちました。
ボイスパーカッションのパフォーマンスであったり、MCの中心となって積極的に笑いをとったりと、とにかく芸達者な人でした。
そして、上田くんと亀梨というどこか現実離れした存在の2人に対して、
常識人に見える中丸くんがいることでバランスがとれているような気がしました。
三枚目キャラだけど、顔は全く三枚目ではない。
3人の中で、一番最初に至近距離に来たのが中丸くんでした。
近くで中丸くんを見て思ったのは、「めちゃくちゃ顔が整っている、そして小さい。」ということです。
テレビでいつも面白い小ボケを重ねる姿を見て、勝手に三枚目の印象を持っていましたが、この人もかなりのイケメンだったということを忘れていました。
3人の中で一番スタイルがいいのは中丸くんだと思いました。
上田くん
とにかく”カッコいい人”
上田くんを一言でいうと、“ものすごくカッコつけていて、ものすごくカッコいい人”でした。
「どこまでもカッコつけていて、カッコいいものが好きで、カッコいい自分が好きで、もっとカッコよくなりたい」
という少年のような心をまっすぐに持ち続けた人なんだなーというのが伝わってきました。
世の中には、”カッコつけていて、カッコ悪い人”はたくさんいますが、上田くんのように”カッコつけていて、本当にカッコいい人”ってほとんど存在しないんじゃないかと思います。
顔の造形がアニメキャラっぽくて、腹筋もバキバキで一番人間離れしていると思いました。
妻のリューが「上田くんがこの世で一番カッコいい人」と昔言っていたのを思い出し、見事に納得しました。
亀梨
亀梨は僕たち夫婦にとっての最重要人物なので他の2人とは違う圧倒的ボリューム感で書きます。
まず、亀梨がKAT-TUNのライブで”エロさ担当”ということを初めて認識し、衝撃を受けました。
“エロ”ではなく、エロさ。
セクシーでもなく、”エロさ”という言葉が僕にはしっくりきます。
普段テレビで見てきたキャラクターとはまったく違っていて、そのエロさを受け止められるようになるまで少し時間がかかりました。
亀梨は僕が今までの人生で見たことのないタイプの人でした。
上田くん、中丸くんみたいなタイプの人間は僕の周りにも結構います。(もちろん本物はカッコ良さがケタ違いですが)
でも亀梨みたいな人間はこれまで見たこともありませんでした。
他の2人とは違って、亀梨はどんな人なのか見えない・見せない人。
一言でいえば「亀梨和也を演じている」という感じでしょうか。
「素の自分を見せたら負け」とすら思っているような気がします。
至近距離で見て気がついたこと
これは、最前列で細かい表情や汗の一つ一つまで全て見えるくらい近くで見て感じたことですが、
例えば曲を歌っている最中には、目線は客席をぼんやりと見ている感じで焦点がお客さんの顔にはないことを感じました。
曲の最中では絶対に客席に手を振ったりしないし、客に愛想を振りまいたりもしない。
他の2人は素に近いキャラクターのままパフォーマンスしている感じだったのが、亀梨だけは何か(おそらくアイドルとしての亀梨和也)が憑依して違う世界をぼんやりと見ている、そして自分のファンもその世界に連れていってあげるような雰囲気が見えました。
このあたりは、他のジャニーズと比べても圧倒的に長く多彩な俳優としての活動も影響しているのではないでしょうか。
亀梨が表現しようとしていることの難しさ
先ほども書きましたが亀梨がライブで表現していることは”エロさ”だと思います。
しかも女性的・フェミニンなエロさ。
このフェミニンなエロさというのはすごく難しくて、波長が合っていないと全く魅力を感じてもらえないというリスクがあります。
批判を恐れずに言うと、亀梨のパフォーマンスを亀梨に興味がない状態で見ると「ナルシストっぽい」と拒否反応を示す女性も結構いると思います。
興味がない人にはナルシストと思われる一方で、好きな人はとことん好きで目をキラキラさせて夢中で亀梨から目を離せない。
そういう意味で「亀梨のパフォーマンスはある意味”催眠術”に近いんじゃないか?」とさえ思いました。
亀梨の催眠術
まずテレビでよく見る催眠術の仕組みを解説しますが、テレビの収録前に”予備催眠”という催眠をかけておくそうです。
そして収録の時に極端な催眠術がかかりやすい状態にしておきます。
いくらプロの催眠術師でも、いきなり催眠術をかけても人はテレビのような凄い状態にはなりません。
予備催眠で催眠にかかりやすい状態を作っておくという準備があるわけです。
亀梨のパフォーマンスもある意味でそれに近いものがあります。
まず、ドラマや雑誌など自分のベストショットが見せられる場で、「亀梨ってカッコいいかも」と思わせる状態を作ります。(予備催眠)
男の僕から見ても、僕が中学生の頃にやっていた『ごくせん2』の亀梨はとてつもなくカッコよかったし、今見てもカッコいいと思います。
そうやって亀梨に対して好意的な状態で行ったライブであのエロさ、世界観を見せつけられることで、一気に虜になります。
フラットな状態で見ても楽しめる、カッコいいと思える中丸くん上田くんに対し、
亀梨はライブでその魅力を受け止められるようになるにはこちら側も波長を合わせる必要があるという点で、他の2人とは全く違う性質のアイドルなんだと思って見ていました。
3人全体
3人全体を見て思ったことは、「キャラクターは全然違うけども不思議とバランスがいい」ということです。
6人・5人の頃はもちろん、4人の頃のKAT-TUNも生で見たことがない僕が言っていいかわかりませんが、
3人しかいなくても全く物足りなさを感じませんでした。
この3人のKAT-TUNが見られてよかったと思うし、この3人のKAT-TUNが最高だと思います。
30代になったことで角が取れて、MCなどではカッコつけすぎずイヤミのない自然体の3人が見られました。
普通にトークが面白くて何度も笑いました。
歌唱力について
初めて”アイドル”のライブをしっかりと見て思ったのは、「歌唱力なんてもはやどうでもいい」ということです。
これは決してKAT-TUNの3人の歌が下手だと言っているわけではありません。
ライブの2時間半の間、3人が歌が上手いか下手かなんて考える暇はありませんでした。
アーティストならもちろん歌唱力は重要ですが、アイドルというのはもはやそんな次元じゃなくて、大事なのは「エンターテイメントとして優れているかどうか」だということを思い知らされました。
もちろんKAT-TUNのライブはエンターテイメントとして抜群に優れていました。
たった2時間半の間に何万人もの人を楽しませ、感動させてくれる。
よくファンが言う「ライブで力をもらう」という言葉の意味が初めて理解できました。
そして歌番組などを見ながら、「このアイドルは口パクか生歌か」なんていう議論は野暮なんだということに気づきました。
そもそも年数がすごい
寿司職人、伝統工芸士など、ものすごく難しい職人の世界でも「10年修行すれば1人前」と言われることが多い中で、3人とも今年でジャニーズに入所して20年という大ベテランです。
20年間修行した人のパフォーマンスって、当然ですがそれはもう凄くないわけがありません。
寿司屋でも20年修行した職人さんの寿司なんて高くてめったに食べられないものですが、それをたった8000円で何万人もの人が同時に楽しめるって、もはや”激安”なんじゃないかとすら思うわけです。
ジャニーさんの世界観
KAT-TUNのライブを見るまで、僕はライブやファンの雰囲気も 「AKB48の異性バージョンみたいなもんだろう」という想定をしていました。
僕は高校時代AKBにどハマりして、当時住んでいた札幌にAKBが来た時は握手会などにも参加し、学園祭でAKBの曲をバンドで演奏したほどのファンでした。
だからAKBのライブの雰囲気はよく見ていました。
ジャニーズのライブは、「アイドルとファンの性別が入れ替わったような感じだろうな」と思っていましたが、それは全くの間違いでした。
そもそもAKBとは全くコンセプトが違っていました。
AKBは、メンバー間はもちろんファンにもある程度の序列があり、ある種の拝金主義の元に成り立っています。
運営側もファンもそれをよしとしている部分がありますが、ジャニーズにはそういったものはありません。
グッズの売れ行きなどでなんとなくメンバー内の人気はわかりますが、ジャニーズ側がそれをファンにわざわざ公表して出費を煽るようなことはしないし、
金を使えば使うほどスゴイみたいなファン同士の心理も、僕が見た限りあまり感じられません。
そして、KAT-TUNのライブを通して、「ジャニーさんが『ウェストサイドストーリー』に憧れたことがジャニーズの原点」という話を思い出し、その言葉に嘘がなかったんだということを実感しました。
ある曲の演出では、ブロードウェイのような背景がスクリーンに映し出されてシンプルに昔のアメリカへの憧れを表現していたりと、そういうこだわりが随所に見られました。
ジャニーさんのまっすぐな憧れの気持ちが、長い間ここまでたくさんの人を魅了してきたのかということに感動しました。
そういった点では、ジャニーさんはもはや”ウォルトディズニーに近い存在”といっても過言ではないかもしれません。
最後に:KAT-TUNへの感謝
KAT-TUNの存在は僕たち夫婦の原点です。
日本語を全く喋れなかったが、ある日偶然ネットで見た『有閑倶楽部』というドラマを見てKAT-TUNにハマり(出演していたのは赤西と田口ですが)、
その後ジャニーズ全てにハマり、日本語を勉強するきっかけどころか生きがいになり、日本に留学するまでになり、留学中に僕と出会いました。
KAT-TUNがいなければ、今ごろ僕はリューと一緒にいなかったと思います。
5年前に出会わなかった場合の今の自分たちの人生を想像することもできないくらい、お互いの存在は大きくなっています。
今は夫婦となった僕たちの原点であるKAT-TUNのライブを生で見て、一緒に感動した。
あの瞬間は2人の人生がクッキリと重なったことを感じました。
そして、自分の妻が何かに夢中になっている姿を初めて見られて嬉しかったです。
KAT-TUNの皆さんには、どうかこれからも僕の妻を感動させ続けてほしいと思っています。
札幌に来てくれて、ありがとうございました。