このブログで1番多い問い合わせが、
『ロシア人女性とネットで知り合い、彼女が日本に来て自分に会いたがっている。
でも渡航費がないそうで自分が工面してあげたい。どうしたらいいでしょうか?』
こういったお問い合わせが平均して毎月2,3件ほど来ています。
最初はひとりひとり丁寧に対処していたのですが、あまりにも同様の相談が多いので調べてみると、ロマンス詐欺という手法が急増していることを知りました。
残念ながら実際にお金を振り込んでしまった方も数名いて、金額も十数万円〜50万円と、そのどれも決して安い金額ではありません。
■誰にも相談できず、1人で悩んでいる方も多いのでは?
■相手がロシア人という方がたまたまこのブログにたどり着いただけで、他の国籍の女性の被害者はもっといるのでは?
と思い、注意喚起のためにこの記事をまとめました。
ロマンス詐欺の手口
まずは典型的なロマンス詐欺の手口を紹介します。
僕たちが関わったほとんどのケースに共通するのは
・独身の男性(30代〜40代がほとんど)
・”出会い系サイト”で外国人女性と知り合った
・何ヶ月もメールを続けていくうちにお互い好きになった
・相手も自分のことを好きで、会いたいと言ってくれている
・「会いにいきたいけれど日本に来るお金がない」と相手が言う
・トラブル(事件・事故・家族の病気など)があってお金がなくなってしまった
という内容です。
出会い系サイトの名前を具体的に聞いてみると、「ハッピーメール」という答えが一番多かったです。
今現在、外国人女性とやりとりをしていて上記の内容に心当たりがあればまずロマンス詐欺と思って間違いないと思います。
ロマンス詐欺への対策
ここからは僕が何十件もの相談に乗って導き出した、
ロマンス詐欺被害に遭わないようにするための具体的な方法です。
①出会い系は使わない
まず何よりも、出会い系サイトを使わないのが一番です。
誤解しないでほしいのは、僕はネットを利用した出会いを否定するつもりは一切ありません。
実際に僕や妻の周りにも、ネットで知り合ってから結婚したという人は何人もいます。
しかし、そのサイトが”出会い系”だったという人はいません。
Facebook(ロシアはvk)、インスタ、twitterなどのコミュニティで自然と仲良くなり、好意を持ったから実際に会ってみた。
という順番があります。
ですので、出会い系サイトから結婚相手を探すというのは選択肢から除外した方がいいと思います。
“婚活サイト”というのはまだこちらでは情報不足ですが、入会・登録のハードルが低いものはほとんど出会い系と変わらないと思います。
また、Googleで「〇〇(サイト名) 評判」などで検索しても、最近の悪質業者はこういったところまでサクラを用意しているので、検索の上の方に出てきた評価も鵜呑みにはできません。
②相手の話に矛盾はないか?
詐欺とはいえ、何ヶ月も相手が自分のためにメッセージを送り続けてくるのは現実です。
綺麗な女性が「好き」という気持ちを何ヶ月も伝えてくれるのはウソでも嬉しいものです。
でも、何ヶ月もウソを重ねていくとボロが出てきます。
■メッセージのやりとりを重ねるほど細かい話の辻褄が合わない部分が出てきたり、
■相手の話の時系列がめちゃくちゃになったりしてきます。
すでに相手とメッセージをやりとりしている方は、相手の話の矛盾やズレに注意してみましょう。
そして、少しでも違和感を感じたら警戒を強めてください。
③相手の見方を変えてみる
最後は視点を変えて、考え方の話です。
こういったご相談を受けるたびにいつも思うのは、
「会ってもいない人にお金を要求するような人と結婚するつもりですか?」ということです。
詐欺かどうかは別として、相手のことを”会ってもいない自分にお金を頼むくらい、お金に困っている人”として見てください。
よほどお金に余裕がある人は別として、そこまでお金に困っている人とわざわざ付き合いたいでしょうか?
結婚相手ならなおさらで、結婚した後もお金のトラブルが絶えないことは容易に想像できます。
また、”知らない人にお金を要求できるくらい図太い人”という見方もできます。
このように、詐欺かどうかはさておき恋愛した後のことを想像してみてください。
その女性は恋愛の相手として本当に適格でしょうか。
ロシア人が解説!相手のウソを見破るための知識
ここからは私が実際にあった相談から、相手がウソをついているかどうか見破るために役に立つビザの情報を解説します。
【相談者】
先日、彼女から日本までの渡航費1300ドルの内、600ドルを援助してほしいとの申し出がありました。
日本に来て働いて返すと話しています。
銀行口座の情報や住所、電話番号も記載されています。
(※実際の相談の一部です。)
A.これはウソです!
まず、ロシア人が日本で働くためには長期滞在ビザが必要です。
長期滞在ビザには
・留学ビザ
・配偶者ビザ
・労働者ビザ
があります。
労働者ビザが出るためには、日本でそのロシア人を採用予定の会社が必ず渡航費を出すことになっているので、
今回のように「旅費を出して欲しい」というのは話がおかしいです。
留学ビザはビザの申請前に日本で通う語学学校から入学許可の書類を出してもらって、それを使ってビザの申請をします。
そのとき、語学学校が留学ビザの保証人になります。
長期滞在ビザ以外のビザで働くのは犯罪になります。
もしバレたら日本から追い出されます。
なので詐欺かはともかく、相手の女性の話はおかしいと思います。
まとめ
最後に今までの情報を整理します。
①出会い系は使わない!
②相手の話に矛盾はないか?
③相手への見方を変えてみる
④正しいビザ知識でウソを見破る
以上がこのブログへの数十件の問い合わせから導き出した、ロマンス詐欺の対策です。
不安な気持ちでこの記事にたどり着いた方が1名でも多く、騙される前に気づいていただけると嬉しいです。