ロシア人はパスポートを2つ持っているというのを知っていますか?
ビザが必要な外国に行くための国際パスポートの他に、ロシア人は国内パスポートというものを持っています。
今日はロシア人が必ず持っている国内パスポートについて解説したいと思います。
国内パスポートの情報
表紙はこんな感じです。
中身はこんな感じです
パスポートには
・顔写真
・住所(実家の住所のことが多い)
・性別
・生年月日
・パスポートを出した事務所の名前
・発行日
が書いてあります。
パスポートに書いてある住所は今住んでいる場所ではないことがほとんどで、大体の人は実家の住所を登録しておきます。
自分の持ち家を手に入れたときはパスポートにそこの住所を登録します。
ロシアの国際パスポート
ロシアの国際パスポートはこんな感じです。
表紙は国内パスポートと似ていますけど、中身は日本のパスポートと大体同じです。
国内パスポートを持っていないロシア人はいない!
ロシア人は14歳の誕生日の前後になると必ず国内パスポートを取らないといけません。
国内パスポートを取らないと親が罰金を払わせられます。
14歳というのは
①働けるようになる
②結婚ができる(妊娠して両親の許可があれば)
③犯罪をしたときに本人が罰を受ける
年齢です。
だから14歳以上で国内パスポートを持っていないロシア人はいません。
14歳の他に、20歳、45歳になった時にはパスポートの更新があります。
国内パスポートはロシアで一番大切な身分証明書
ロシアでお酒とタバコを買う時は絶対にパスポートを見せることが求められます。
旅行者は自分の国のパスポートを見せましょう。
ロシア人ならだいたい国内パスポートを見せます。
ロシアでは日本みたいに免許証が身分証明書になりません。
酒やタバコ以外にも、仕事を始めるとき、結婚するとき、家を借りる時、大学に入るとき、免許を取る時、銀行に行った時など、ほとんど全部の大切なことには国内パスポートが必要になります。
ロシア人にとってパスポートより大事な書類はない!
パスポートの情報があればロシアではなんでもできます。
銀行口座の管理や、ローン、そのほかのいろいろな手続きは全部パスポートの情報から始まります。
逆に言えば、パスポートの情報を盗まれるといろいろいな犯罪に巻き込まれる可能性があるんです。
だからロシア人は他人には簡単にパスポートの情報は与えません。
まとめ
今回、ロシア人であるリューの説明を聞きながらこの記事を書いた目的ですが、おかげさまでこのサイトにアクセスが増えるにつれてお問い合わせをいただくことも増えてきました。
その中でも多い内容が
「現在ロシア人の女性と連絡をとっていて、(会いに行こうと思っている/会いに来ると言っている) 」というものです。
それに続いて「相手が渡航費用やビザ取得費用を要求しているのですが本当に信頼して大丈夫でしょうか」というご相談を非常に多く受けます。
被害額も数十万円と、決して安いものではありません。
このような状況の中で、少しでも相手が詐欺かどうか見極めるための方法として有効なのが「あなたのパスポートを見せてほしい」というものです。
実際に会う・旅行費用を工面してあげるというレベルの関係性にもかかわらず、パスポートを見せられないのはかなり怪しいとみて間違いありません。
ロシア人の方に好意を持った上でやりとりしていて、金銭の話になった場合はパスポートを見せてくれないか聞くのは有効だと思いました。
もっともらしい理由をつけて断って来ることも多いと思いますが、その場合は相手のことは諦めるくらいのつもりでもいいかと思います。
パスポートを見せてくれたから100%安全というわけではありませんが、パスポートはかなりロシア人にとって重要なものなので、金銭トラブルになりかけたときはぜひパスポートを見せるように聞いてみてください。