クリスマスっぽい?ロシア人が解説するロシアのお正月


ロシアの正月はどんな感じ?


2017年ももう終わりですが、ロシアではどんな風に大晦日、年越し、正月を過ごすんでしょうか?
ロシア人であるリューに、気になる質問をいろいろと聞いてみました。

ロシア人にとってのお正月


最初に、日本人とロシア人のお正月の価値観で大きな違いがあるのでまずはそこを説明しておきたいと思います。

ロシア人にとっては大晦日の夜からがお正月なんです。

どういうことかというと、ロシア人は「大晦日の夜が次の1年を決める」という考えを持っています。
大晦日の夜が楽しくなければ次の1年はつまらない年になるとみんな考えるので12月31日の夜が一番盛り上がります。

ロシア人にとっては、12月31日の夜から1月1日の朝までがピークなんです。
もちろん1月1日は祝日にはなりますけど、昼や夜はそれほど盛り上がりません。

日本に来ているロシア人は、カウントダウンで一番盛り上がることに慣れているので「日本のお正月はすごくつまらない」とよく言いますw

正月の雰囲気は年が明けてからだいたい2週間くらい続きます。
この間に会社や学校は1週間くらいの冬休みがあります。

正月はどんな雰囲気?

日本のお正月はこんな感じだと思います。

ロシアの正月を一言でいうと、「クリスマスっぽい」です。

この画像を見てください。

ロシア語で「正月」と検索した画面です。
クリスマスっぽいですよね?

これがロシアのお正月のイメージです。

ロシアでは昔、ユリウス暦を使っていたのでクリスマスは1月7日にあります。
だからお正月の気分のまますぐにクリスマスが来るんですが、この飾りはクリスマスのためのものではありません。

サンタさんがお正月に来る!

クリスマスといえばサンタクロースですが、ロシアではクリスマスにはサンタさんは来ません。
サンタさんはお正月に来ます。

正確には、「サンタクロース」ではなく「ジェトマロス」というおじいさんと「スニェグラチカ」というその孫が二人で来ます。
1月1日の朝になると、クリスマスツリーっぽい木(クリスマスのためのツリーではないので)の下に子供のためのプレゼントが置いてあります。

ジェトマロスについては、このロシアのクリスマスの記事で詳しく書いてあります。

大晦日には何をするの?

ロシアでは特に決まったメニューはありませんが、とにかく豪華な晩御飯を大勢で集まって食べる習慣があります。
昼からみんなで集まって料理をたくさん作ります。
正月の2〜3日はそれの残りしか食べないぐらいとにかくたくさん作ります。

大晦日の料理のための買い出しは本当に大変です!

年末にはロシアのスーパーはいつもこんな感じになります。

12月30日・31日にはもうスーパーの棚に何も残っていません。

花火が絶対ある

年越しの瞬間にはロシアのほとんどすべての町でたくさんの花火が打ち上げられます。
赤の広場でやるものが一番有名です。

日本と違ってロシアでは打ち上げ花火は夏ではなくてお正月のイメージです。
逆に夏は日本みたいな花火大会はありません。

ロシア人流カウントダウンの楽しみ方

毎年12月31日の11時55分にテレビで大統領からお祝いの言葉が放送されます。

興味がなくてもみんなそれを見ますw

期待してるのはその大統領の話じゃなくてその風景だからです!

有名なモスクワの赤広場のクレムリンのクランツィという巨大な時計のカウントダウンがあります。
59分になったらその時計が鳴り始めて12時までの1分間に12回鳴ります。

この1分間でみんなシャンパンを開けてグラスに入れてカウントダウンが終わるまでに願い事をして飲むというのがロシアの年越しの定番です。
(カウントダウンが終わるまでに願い事をするのが大事です!)

カウントダウンが終わったら花火の映像が映ります。

おせちみたいな料理はあるの?

日本では鏡餅やおせち料理など、正月しか食べない料理があると思います。

ロシアは色々な種類のサラダをたくさん作ってみんなで食べます。
作るサラダは自由ですが、代表的なサラダがこれです。

оливье(オリヴィエ)というサラダです。

お正月にこのサラダを作らない家はないと思います。
でもお正月しか作らないわけじゃなくて、いつでも食べます。

あとはケーキを手作りしたりシャンパンを飲むのも定番です。

みかんを絶対食べる

ロシア人は大晦日からお正月の期間中ずっとみかんを食べます。

年末には何kgもみかんを買いだめしてずっと食べます。

みんながみかんを食べすぎてバスの中がみかん臭いこともよくありますw

それくらいロシア人にとってお正月にはみかんが欠かせません。

お年玉はあるの?

ロシアではお正月にお小遣いをあげる習慣はありません。
その代わりプレゼントはあります。

逆に、クリスマスにはお年玉のような文化があります。

年賀状ってあるの?

ロシアの年賀状はクリスマスカードと一緒になっています。

だいたいのカードには、「あけましておめでとう」と「メリークリスマス」が一緒に書かれています。

日本と同じで最近はみんな年賀状をあまり送らなくなっていますw
いつでも電話ができる時代になったからだと思います。

紅白歌合戦みたいな定番はあるの?

ロシアにも有名な歌手がいっぱい集まって年越しまで歌う番組があります。

紅白よりはFNS歌謡祭みたいなスタイルの番組です。

あとは、正月に絶対放送される2本の映画があります。


『運命の皮肉、あるいはいい湯を』


『イヴァン・ヴァシリーヴィッチの転職』

ロシア人ならみんな知っています。

お正月の間に何回も放送されるし、チャンネルを変えてもまた同じ映画が放送されていることもありますw

イヴァン・ヴァシリーヴィッチの映画はとても面白くて私も大好きな映画です。
ストーリーはお正月に全然関係ないのに毎年放送されます。

残念ながらこの映画は日本語訳されていません。

日本の正月はどう思う?


日本のお正月はまだあまり経験したことがありません。
おせち料理も食べたいし、色々なお正月の伝統文化があるのですごく興味があります!

さっき年越しそばを食べれてすごく嬉しかったです。

正月の思い出


私が日本に留学していた頃のお正月は、ロシア人の友達と大阪のジャニーズカウントダウンにいって年越しをしました。
カウントダウンにシャンパンを飲みたくて小さいシャンパンを買ってこっそり飲んだのが思い出ですw

今年のカウントダウンも楽しみです!

まとめ

ロシア人は本当にお正月が大好きです!
特にカウントダウンの瞬間は1年で一番盛り上がります。

ロシアのお正月を理解するためには、ロシアのクリスマスを理解することが必要です。
ぜひこの記事も一緒に読んでロシアの文化を理解してみてください!

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