ロシア人の妻が日本に来て1ヶ月で緊急入院することになってしまいました。
先日のニュースで「訪日タイ人女性が保険未加入で治療費が1800万円」というニュースを見て、僕たちもとても似た経験をしていたのでぜひ多くの方に共有しておきたいと思いました。
参考サイト:朝日新聞デジタル
今回は、”保険証のない外国人が日本で入院する”ということについてまとめたいと思います。
入院したの視点での記事はこちら↓をご覧ください。
入院生活の感想や、ロシアの病院との違いなどがまとめられています。
入院するまでのこと
がある日、膀胱炎のような症状を訴えたので次の日に市販薬を買って来ました。
その翌日、信じられないほど体が熱くなっていたので熱を測ると39.7℃という見たことがないレベルの高熱を出していました。
体温計の故障かと思いましたが、何度測っても39℃台だったのですぐに病院に行くことにしました。
まさかの入院
隣町の総合病院の泌尿器科に行って検査をしてもらいました。
採血・採尿を終えて約1時間後、伝えられたのはまさかの『入院』でした。
病名は、
『急性腎盂腎炎』
「膀胱炎が悪化して腎臓にまで炎症が達してしまい、入院しなければ命に関わる」という予想以上に重い結果が待っていました。
そして、「治療費がとてつもない高額になる可能性がある」ということも何度も念を押されました。
手術などが必要な場合になると、3桁に達してしまうかもしれないということも。
しかし高額だからといって、治療をやめることはできません。
即入院をお願いしました。
結果的にリューは、この日から4泊5日の入院生活を送ることになりました。
退院、そして請求書が来た。
退院の日、病院の窓口で請求書を渡されました。
金額は、
187,441円。
・4泊5日の病室代(6人部屋)
・1日3回の点滴
・1日1回の採血と血液検査
・採尿と検査
が主な内容でした。
このあと週1ペースで2回の通院があり、どちらも6000〜7000円ほどだったので最終的には20万円ちょうどくらいの治療費に収まりました。
40〜50万円を想像していたので(1日10万円程度の計算)、これはかなり嬉しかったです。
病院の方も治療費を抑える努力をしてくれたり(不要な検査項目をカットするなど)、事務の方も保険証を取得後に治療費が返金されるような救済処置がないか探してくれたりと、懸命にサポートしてくれたのがとても嬉しかったです。
結果から言うと、僕たちの場合は保険証を取得した後になって支払いを遡って7割を返金してもらうという方法はありませんでした。
保険証っていつもらえるの?
外国人が日本人と結婚して日本に居住した場合、保険証はいつもらえるのでしょうか?
このプロセスを解説したいと思います。
①日本で婚姻届けを提出し、受理される(婚姻の成立)
最初に必要なのは、婚姻の成立です。
婚姻届けが受理されると、『戸籍』が与えられます。
『戸籍』が与えられても在留資格には何の関係もないので、ここで安心はできません。
②配偶者ビザを取得する(滞在資格の変更手続き)
次は配偶者ビザを取得するために、滞在資格の変更手続きを完了させる必要があります。
窓口は入国管理局です。
この手続きはかなり煩雑で大変なので行政書士にお願いすることをおすすめします。
相場は10万円〜20万円ほどです。
今回僕たちは札幌の行政書士の先生にお願いし、着手金5万円+成果報酬5万円+消費税で代行してもらいました。
滞在資格の変更には入管の審査があり、それに約1ヶ月かかります。
③在留カードを受け取り、役場へ
滞在資格の変更が認められると、その日に在留カードが交付されます。
その在留カードを持って役場へ行くと転入届を書くことができるようになり、住民票が発行されます。(即日)
④国民健康保険に加入→保険証取得!
住民票が取得できたところでようやく国民健康保険に加入することができ、保険証をもらうことができます。
ここまで、婚姻の成立から最短でも約1ヶ月かかります。
僕たちの場合は、婚姻した日から約50日が経っての保険証取得となりました。
まとめ
ほとんどの外国人は、日本に来て大怪我をしたり急病を発症することなく過ごすことができます。
しかし稀に、先日のタイ人女性や今回の僕たちのようなケースが起こります。
そんなときのためにもやはり保険には入っておいた方がいいと思います。
友達の外国人が病弱だという方は特に注意が必要です。
日本で国際結婚を考えている方々は、結婚してから保険証の交付までしばらく時間がかかるということをぜひ頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。